KING JIM PORTABOOK XMC10

Nintendo Switchの予約のついでに有楽町ビックカメラで購入。ポイントで購入した。(本来の開店時間よりも前でも普通に販売をしているようだ)
世間的な評判はイマイチだけど、それなりに使いやすい気がする。DptfParticipantWirelessServiceが謎のエラーを出力しつづけてEventlogを埋めてしまうのでサービス停止した以外はこれといってカスタマイズもしていない。最初から64bit OSなのも○。
未だに市中在庫はかなり豊富で躓いている感があるが、ARM Windowsでデスクトップアプリが開放されつつある状況では、この手のデバイスはARM化の恩恵をそれなりに得られるのではないかという気はする。現状だとIntelのSoCにちょうど良いものが無いので電力バジェットに対してかなりギリギリの戦いになってしまっている。

スピーカはデフォルトでEQがかかっており、それなりの音量感で鳴る。これはイヤホンを差すと自動でoffになる。
スライドアークキーボードは気持ちは解るけど、ポメラのような折り畳みの方が頻繁な移動を想定する上では有利に思える。スライドアークの機構だと折り畳み状態で厚さが変わらないため本体の厚みには貢献できるが、キーボードを広げたまま画面が畳めてしまうのは危険。剛性を取るために周りを囲むようなアルミフレームが必要になってしまっていて、キーボード部分の高さが取れなくなっている(スペースなど最下段キーをフレームに当たらないように押す必要がある - pomera等従来機種ではキーボードを高めに取っているが、PORTABOOKにはそれが無い)。
ポインティングデバイスはダメとしか申し上げようがない。せめて指が接触している状態をソフト的に取ることができれば(暦本先生のTumbsenseのように https://www.sonycsl.co.jp/person/rekimoto/tsense/soft/indexj.html )ジェスチャとかに使えると思うんだけど。。あと、中ボタンが本当にマウスの中ボタンで、スクロール機能とかは特に無い感じだけど何かユーティリティとか忘れているんだろうか。例えば中ボタン + 左フリックで"戻る"とか良く有りそうなショートカットも一切設定されていない。
ディスプレイの色数が妙に少く、16bitカラー感が有る。消費電力の都合..? 9万円で売るならここをデュアルモード液晶にするとかが良いポイントかもしれない。...それ以前にATOKをバンドルするとか色々と有る気もするけど。ソフト面の工夫が無いのは謎で、そもそも"WebとOffice Mobileが使えるpomera"というマーケティングを取るのが普通だと思うけど何故そこを一切飛ばして単なるPCとして訴求したのだろうか?
逆に、"市場価格を正当化するためのコスト"がかなり無視できない割合になっているように見える。端子部のフタを止めるとか、スピーカをモノラルにするといった変更もおそらく必要だし、蓋部分のテーパーを取るとか、平行2ヒンジを止めてディスプレイを立ててしまう等量産性への配慮があるべきだったように思う。(そもそもスピーカはオプションなので搭載しなくてもWin10はライセンスされる - https://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/windows/hardware/dn915086.aspx )
個人的にはPalm Top PC 110で死ぬほどコード書いてきたし、そういった意味でのノスタルジーは感じる良いデバイスだと思うけど、売り物として見ると何とも。。この手のモバイルPCによくある半導体が1年ほど追いついていない仕様。