見習い魔女とモコモコフレンズ

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- (珍しくつづき)
http://www.columbia-games.com/3ds/mocomoco/index.html

というわけでTwitterキャンペーンの配布データで散々遊んだ( http://d.hatena.ne.jp/mjt/20150422/p1 )モコモコフレンズをちゃんと本編も購入してクリアした。20時間程のプレイ時間で、クリア時のパーティは:

シュモモ(S) Lv45
ビャッコ(A) Lv37 / 契約時Bクラス、進化
ピヨコノエ(B) Lv40

ただし、ピヨコノエはレア武器で武装している。

良いゲームでした

感想としては、この手のゲームとしては高水準に纏まった良いゲームだった。同じ日本コロムビア + Racjinのチョコ犬3DS( http://www.columbia-games.com/chocoken/ 攻略サイト: http://www.geocities.jp/retrogamejaxx/game_chocoken.html )みたいな方向性を洗練させて欲しかった感は有るけど。というかテーマも全部買った。
良い世界観とキャラクタだと思うので、是非続編が欲しいかな。。魔女マペット魔法学校編とかネネのバトル大相撲とか。たぶん、テーマで各キャラクタの一枚絵(ゲーム中ではモコのみロード画面として使用されている)が用意されていることから、キャラクタ毎のサイドストーリーを想定していたのではないかなという気はする。
キャラクタに惹かれる人は買って損は無いかと(キャラクターデザインはエスプガルーダやサイキックフォースで知られるかどつかさ氏)。RPGとしては女児向けバランスで簡単。如何に楽に勝つかという点は戦略的だけど。

残念な点

育成が地味に面倒とか細かい不満点は有るが、なにより周回要素が存在しない。裏ダンジョンは存在し、そこでレアなマペットと戦えるが、ストーリーをやりなおすことはできない。最終戦闘が終わってスタッフロールが流れると強制セーブとなり、裏ダンジョンが解放された状態で最終戦闘直前に戻る。裏ダンジョンはその状態で進める必要がある。
普通にクリアデータを保存させて開始章を選択させるのではダメだったんだろうか。。このゲームはマペットハウスにともだちのマペットを蓄積できるようになっているので、クリア時点でのマペットは単に外してしまえば良い(ストーリー上どうしても仲間になるシュシュは周回ボーナスということで。。)。序盤は撃てる魔法のキャパシティに制限が有るので、そこを生かす形でランクDのマペットを残す口実にもなるし。
あと、ストーリー上での一枚絵が殆ど無いのも謎仕様。回想シーンに2枚だけ有る。
全体にシナリオはカリスママスターを目指す、という方向の話と捉えると本当に序章(見習い魔女としての最初の一年)で終っていて、幾分コンパクトになってしまっている。テキストそのものは素晴しいけど、尺をもっとお話に振っても良かったのでは。
合成システムを活用しようとすると素材集めにかなり時間を費すことになるので、MOTHER2のようにレベル差が大きい時は戦闘を飛ばすといったテンポを向上させる配慮が欲しいところ。。もっとも、クリアだけならばそんなに合成を頑張る必要は無いけど。
あと細かいけど図鑑にアイテム/BGM図鑑が無いのは非常に寂しい。。BGMは1ループが長いのでイベントが有っても1ループ聴かないものがけっこう有る。イベントアイテムの説明文もちゃんと設定されているが、渡してしまうと2度と参照できなくなる。
事実上の前作にあたるチョコ犬3DSは発売日延期が有ったので、モコモコフレンズは締め切りを切って制作されたのか微妙に足りないところは感じる。

3D対応とデザイン

3D対応は興味深い方法を取っていて、ポリゴンシーンは1枚のみ2D面にレンダリングして他の2D要素と同様に視差を付けてレンダリングしている。このため、純粋な3Dレンダリングと違って立体視のための調整を省略している。
これにより頂点シェーディングは1度だけで済ませることができる(3DSのGPUであるPICA200は頂点シェーダはプログラマブルになっている)。実際には2回同じ絵を描いている可能性は有るが。。
マテリアルの種類は非常に限られていて、シズクの帽子部分や一部マペットの身体部分にフォンシェーディングが見られるのみで、他は焼き込み影のみの表現になっている(なので適当なレイトレーサ実装でもそれなりの品質でレンダリングされる - http://d.hatena.ne.jp/mjt/20150419/p1 。 ...最近Unityは3DSをサポートしたけどどうやってるんだろう。。)
エンジンはチョコ犬3DSの流用のように見えるが、チョコ犬で見られた輪郭線のレンダリングは行っていない。一部のダンジョンには全面に水面を置くなど、全体的にGPUパフォーマンスは余っている傾向に見える。それでも、スキニングされたキャラクタが最大10体近く勢揃いするのは圧巻でもある。
全体にみづらいシーンは無く十分な品質は確保しているが、マペットハウスでの進化等一部のUIパーツが前後の矛盾を起こしているケースは有る。
デザイン面で不満なのは立ち絵や一枚絵にテクスチャ圧縮が掛かっていてブロックノイズが出ているのと、モノクロでは判別不能なUIが一部に存在する点。
~~テクスチャ圧縮を使用しなくても3DSではCLUTテクスチャが使えるわけで8bppにすれば良かったんでは(すごい遅いとか有るのかもしれないが)~~。。どうしても赤やピンクを中心としたデザインになってしまうのでテクスチャ圧縮との相性は良くない。実際、3DSテーマで使用されている画像は綺麗に出力されている。
色で識別するUIは一般に好ましくない。裁縫時の通常素材/レア素材選択等のトグルスイッチが典型的で、普通は選択中のボタンに上から枠を描くか、チェックボックス形式にする。たぶん、製作中はタッチ操作を前提に置いていたためだと思われる。確かに、ボタン操作とタッチ操作で見ためを統一するのは難しい問題と言える。

BGMとサウンドデザイン

BGMタイトルはたぶん設定されていないので適当につけてみた。3DSテーマでも xxxのテーマに統一されている。

タイトル - モコモコフレンズのテーマ - (3DSテーマ : モコ)
コンペイ塔のテーマ - コンペイ塔ひろばのテーマ / (ゲーム内街の広場のBGM) - (3DSテーマ : シズク)
ガーデンのテーマ - コンペイ塔ガーデンのテーマ / (ゲーム内の街のガーデンのBGM) - (3DSテーマ : カエデ)
ダンジョン1(パステル城 etc) - パステル城のテーマ - (3DSテーマ : ネネ)
ダンジョン2(妖精の森 etc)
ダンジョン3(ふしぎな庭園 etc)
ダンジョン4(サンゴ洞窟 etc)
ダンジョン5(ピラミッド迷宮 etc)
ダンジョン6(クリスタル宮殿 etc)
通常バトル - バトルのテーマ / (ゲーム内バトル中のBGM) - (3DSテーマ : リン)
ボスバトル
イベント1(会話)
イベント2(ボス登場/危機)
イベント3(謎の少女)
イベント4(犠牲) - クリアデータをセーブすると聴くチャンスが無くなる
ED1
ED2 - (たぶんイベント曲だが他で使われていた記憶が無い)
戦闘結果 - 勝利/敗北どちらも同じ曲。勝利ジングルと敗北ジングルは別々。
スタッフロール - 短いので全てを聴くことはできない。また、直前にコンペイ塔のテーマが一瞬鳴る。

他ジングル多数。進化等のジングルは効果音を切っていても鳴る。モコフィーバーは何故かジングル扱いなので効果音を切っていても声を含めて鳴ることになる(このゲームはボイスが効果音扱いなので効果音の音量を最少にするとボイスも無くなる)。
EDでしか使われない曲がスタッフロール含めて3曲も有る。またイベント4だけは最終章で掛からないのでクリアデータをセーブしてしまうと2度と聴けなくなる。他のイベント曲3曲は最後のイベントとEDシーンで掛かる。
キャラクターテーマは無いようだ。タイトルBGMがタイトル以外で鳴る機会も無い。意外。
改めて音だけ聴いてみると結構ファンキーというかテクノ入っているというか。。今回曲長調査のために(エンディング後のセーブデータで聴けないイベント4を除いて)全部録音してみたけど、なんか全体的に低音を強調している気がする。3DSのスピーカでの出音を良くするための配慮なのだろうか。アコースティックな曲は皆無。
イベント4は良い曲だけどエンディング後に聴く機会が無いのが惜しいな。。探し足りないのかもしれないけど。
クレジットには一切のミドルウェアが無い。今時珍しい気がする。BGMは多分ストリーム。