ATSCに3Dオーディオ提案が提出される(MPEG/Dolby/dts)
ATSCは、ATSC3.0のオーディオフォーマット提案として3種を検討中であることを発表した。(ATSCはアメリカに於ける地デジ規格でNTSCの後継)
プロポーサルとして検討されるのは以下の3種で、夏に検討し秋に決定することになっている。
Dolby AudioはDolby Atmosなのかどうかはプレスリリースからは判然としない。ちなみに、ATSCの現在のオーディオCODECはDolby AC-3であり、MPEGは当時敗れている。
MPEG-H 3D Audio
- http://mpeghaa.com/papers/AES137_MPEG-H_v14_final.pdf
- Fraunhauferによるoverview
- http://mpeg.chiariglione.org/standards/mpeg-h/3d-audio
- MPEGのサイト
MPEG-HはHEVC等次世代MPEGシステムの規格群であり、このAudio規格はとにかく思いつくものが一通り入っている:
- 3Dオブジェクトベースオーディオ
- HOA(Higher Order Ambisonic)
- SAOC(Spatial Audio Object Coding) - いわゆるMPEG Surroundマイナスアルファ
- チャンネルベースオーディオ
これらを全部Mixして、NHK 22.2chのスピーカーだろうが2chのヘッドホンだろうが同じコンテンツを再生しましょうというもの。
例えばAtmosにはHOAストリームは存在しないため、基本的に5.1chでコーディング方式の差だけであった今世代のHDTVと異なり、各社のプロポーサルにもそれなりの開きがあるものと思われる。
... この技術スタックをフル活用した番組制作はマジで可能なのかというのは絶妙なポイントと言える(22.2chというだけでこんなことになる: http://surroundterakoya.blogspot.jp/2014/10/0-false-10-pt-0-2-false-false-false.html オブジェクトベースオーディオやSAOCを使うならメタデータの用意も必要になる)。
当然規格では(現在のMPEG4と同様に)Levelを定義し、最少構成では8ストリームx2の実装も想定している。