VirtualBoxにWindows Aeroが来た

これは事件だ。
従来はWineによるOpenGL上のDirectX実装( http://www.virtualbox.org/browser/trunk/src/VBox/Additions/WINNT/Graphics/Wine )を使っていたが、WDDMドライバにDirect3D対応が実装された( http://www.virtualbox.org/browser/trunk/src/VBox/Additions/WINNT/Graphics/Video/disp/wddm )。
MesaやGallium3Dの開発元であるTungstenGraphicsがVMwareに買収されてからは、仮想マシン上の3Dに関して上手いオープンソースのソリューションがなかなか進展してこなかったが、今回、機能するWDDMドライバがGPLv2で公開されたことにより、XenKVM上のqemuのような他の仮想環境もこの恩恵に預かることができるかもしれない。
他の重要な機能追加にはLinux上のPCI-pass throughのサポートがある。VirtualBoxのVMMはXenKVMのような他のFOSS VMMと比較してこの手の機能では遅れをとっていた。
もっとも、VirtualBoxの伝統に従うなら、これらの4.1.0で追加された機能は通常の人間にはおすすめできない。一旦アップグレードすると後戻りが面倒なので、検証用のVMを用意することを勧める。
また、先日のUSB機能無効化( http://d.hatena.ne.jp/mjt/20110717/p2 )は、VirtualBoxをインストールする度に再度行う必要がある。