Cygwin 1.7がリリースされた

今後、http://cygwin.com/setup.exe を使うと1.7がインストールされるので注意。
Moshは基本的に1.7 + gcc4での動作を前提にしている。1.7以降で、IPv6UTF-8によるファイル名のような必要な機能が統合されたため(moshUTF-8以外のmultibyteコードセットに対応していない。Win32だけは特別に対応している。)。
非常に多くの挙動が1.5から変更されている。(see http://cygwin.com/cygwin-ug-net/ov-new1.7.html )

  • (明示的にインストールすれば)gcc-3とgcc-4の両方がサポートされている。/usr/sbin/alternatives --display gcc等。
  • Cygwin自体は複数のrootをシステム中にインストールすることができるようになった。
    • 異なるrootをもつCygwinプロセスは互いに干渉することが出来ない(ソケットのような手法を除いて)。
    • ちなみに1.5系列と同居することも出来る。
  • gcc-4はMinGWランタイムでのコンパイル(= no-cygwin)をサポートしなくなった。setupのパッケージリストにあるMinGWgcc-3なので、明示的にgcc-3のno-cygwinを使う。
  • UTF-8のファイル名が期待通り動作するためにはLANGなりLC_CTYPEをUTF-8系の言語に設定する必要がある。
    • C.eucJPとかC.SJISのような指定も(意味合いはともかくとして)出来る。
  • シンボリックリンク周りの挙動が変更された。特にこれらの挙動はMinGWランタイムと異なることに注意。

ターミナルとしてNTターミナル(いわゆるコマンドプロンプト)を使うことも出来るが、cygwinの標準パッケージとしてminttyが提供されているのでそちらを利用するのが好ましい。rxvtは何か間違ったことが起こることが多いように思える。