Amazon FireTV stick

というわけで事実上キャリアバインドの無い端末を全部揃えてしまった(WiiU以外)。。

FireTV stickはFireTV gen2と同じくFireOS 5.xで動作するので、両者にはパフォーマンスとゲーム/アプリコンテンツ以外の差は殆ど無い。

店頭購入

ビックカメラでほぼ定価購入。現在は値引き中なので、税込みでもギリギリ4000円を切る価格になっている。購入したのはふつうの(bluetoothで音声入力に対応しない)リモコンが付属するモデル。
... ゲームコントローラの方が高いな

購入したのはビックカメラ新宿西口店で、Kindleコーナーにカードが置いてありそれをレジに持っていく形式だった。"在庫が別フロアに有るので"と1分ほど待たされたが、その別フロアがどこなのかわからなかった。というかTVアクセサリだからTVコーナーにあるものかと思って見回ったけど見つけられなかった。。
初期セットアップ後にファームウェアアップデートが有り、デフォルトOnだったADBがデフォルトOffに修正された。危ねぇ。。

FireTV gen2(箱型の奴)との違い

(FireTVのstickでない方に対してAmazonは特に名称を設定していないので呼びづらい。)
FireTV stickとFireTVはハードウェアの世代が1世代違い、CPU/GPUパワーや拡張性の面でFireTV stickはFireTVに及ばない。

  • UIが重い

特に、設定メニューが出るのにワンテンポ遅れがあるので、FireTVの方を触っているとちょっと不安になる。

  • 設定に出てくるアイコンが微妙に違う

- 箱型
- FireTV stick
芸が細かい!
ちなみにソフトウェアアップデート中のプログレス等も専用品になっている。

ペアリング後にヘッドホン端子にヘッドホンを接続するとちゃんと警告が表示される。

... なぜstickで対応できないのかは良くわからない。Wi-Fi Direct非対応?再エンコードのためのCPUパワー不足?

音声認識リモコンと通常リモコンの違い

箱型のFireTVには常に音声認識リモコンが付属するが、FireTV stickは音声認識リモコンと通常のリモコンのどちらかが付属することになっている。音声認識リモコンの方が単品では500円ほど、セット品では1000円ほど高価で、具体的なアタッチレートは特に開示されていないが音声認識リモコンの普及率は微妙かもしれない。。
実はリモコンそのものはあまり重要なデバイスではない。音声認識操作はスマートフォンを接続することで行えるし、HDMICEC(いわゆるレグザリンクとか"HDMI機器連携"などと呼ばれるもの)を使用して、TVのリモコンでFireTVのUIを操作することもできる。
音声認識リモコンはWi-Fi接続だが通常のリモコンはBluetooth接続という違いがある:

また前回書いた( http://d.hatena.ne.jp/mjt/20151210/p1 )ように、音声認識リモコンにはファームウェアアップデートが有るが、通常のリモコンはファームウェアアップデートシーケンスについては特に言及されていない。
手元の固体では、音声認識リモコンはゴム製のボタンを採用しており、通常のリモコンはプラスチック製のボタンとなっている。また、両者ともD-padは丸型をしているが、通常のリモコンは他のボタンと同程度にフラットなのに対して、音声認識リモコンでは少し盛り上った形状をしている。
どちらも側面は張り出し形状にして持ち上げやすいように配慮しているが、音声認識リモコンは底面が平らでなく横を押すとぐらぐらする。通常のリモコンは底面が平らで、安定している。

ゲームデバイスとしてのFireTV stick

パッケージ表面のロゴはFF6からRedBull TVに代わっている...というわけでAmazon的には箱型のFireTVの方がゲーム向けという説明をしている。(公式の言葉では: ハイパフォーマンスゲーム vs カジュアルゲーム)
といっても、FireTV stickの初回起動ビデオにも登場するクロッシーロード( http://www.amazon.co.jp/dp/B00QW8TYWO )さえ30fpsで実行できないので、はっきり言って立ち位置は危ういかもしれない。(当然、箱型のFireTVでは快適にプレイできる)もっとも、レゴのスターウォーズゲーム( http://www.amazon.co.jp/gp/product/B00N1VLBGC/ )はFireTV stickでも安定して30fps(以上?)出ていたので、ゲームの作りに依るとしか言いようがない。
- ゲームパッドだとそれなりに快適にプレイできる
クロッシーロードはカジュアル然とした見た目をしているが、Unity製でTegra2でも動作しない等動作要件がそれなりに厳しい。Tegra2でも動作するアスファルト8( http://www.amazon.co.jp/gp/product/B00EQ0CKRQ/ )が動作しないのは地味にショックだったが。。
PowerVR Series6を採用する箱型FireTVと比べ、FireTV stickはRaspberry Piと同じVideoCore IVで、OpenGL ESも2.0止まりとなっている。また、箱型FireTVでは、IMGが提供する各種PowerVRツールを使用してのチューニングが一応可能だが、Broadcomは特に何も提供していないのでFireTV stickでの開発はそれなりにチャレンジングな課題に思える。フレームのリプレイといった機能をエンジン側に持たせるのは必須になるだろう。
また、USB経由でペリフェラルを接続できる箱型FireTVに比べて、FireTV stickではゲームパッドの選択肢がそれなりに高価なBluetooth接続のもの、または公式のゲームパッドに限られてしまうため、リモコンで完結するゲームであることがより強く求められる。せめて、ひかりTVゲーム( https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.plala.game )みたいにスマートフォンをバーチャルパッドにできれば。。
( HDMI-CEC経由で、TVリモコンを使ってクロッシーロードを遊ぶことも一応できた。しかし、操作にはそれなりのラグが有りあまり実用的には思わなかった。 )
ちなみに、FireTV stickではトランスポートも無線LANしかないが、ここは箱型FireTVでも100baseTが増えるだけ(Gigabit非対応)なので大きな違いにはならない。大きなアセットの扱いでは不便かもしれないが、そもそもアセットのサイズは極限まで小さく保っておかないと厳しいものがある。