ASUS Xonar U7

update: 仕様の近いSD-U2DAC-HPL (響音DAC HPL)も買った http://d.hatena.ne.jp/mjt/20150823/p1
update: U3も買った http://d.hatena.ne.jp/mjt/20150314/p1

Amazonで購入、一万円弱。
実はDolby Home Theaterを採用する数少ない外付けオーディオデバイスDolby Home Theaterは、そもそも機種別チューニングをウリにしている( http://www.watch.impress.co.jp/dolby/03/ )のに何故外付けデバイスで採用できるのかは謎。
中身はC-MediaのUSBオーディオだが、D/Aコンバータは別途搭載している。現在の出荷版は特に問題なくWindows8.1で使用できる。(ドライバCDが古い場合はWebからDLする)
エアリアSD-U2DAC-HPLが仕様/価格的に非常に近い。U7はDAコンバータのためのI2S出力がある6632を使用し、SD-U2DAC-HPLはHD-Audioと直結可能な6620を使用している。

U7はちょっと高価で、S/PDIF入力が無く、C-MediaのDSP(特に仮想スピーカーシフタ)が使用できないが、Dolby Digital Live代と思えば(S/PDIFを使用していない人には関係無いけど)。。仮想スピーカーシフタに相当するエフェクトはRazer Surroundで得られる。

良い点

  • 音質

ホワイトノイズとは無縁。設定の不自由さにはガックリきたけれど、それをまぁ良いかなと思わせる。。
最大192kHz/24bitに対応。

  • ASIO

何故かASIOをサポートしている。バッファサイズは最短4ms。
ただし、S/PDIF出力を選択しているとASIOが使用できない。ASIOはS/PDIFフレーミングをサポートしていないので当然といえば当然。

悪い点

全体的には満足しているが、非常に細かいポイントが微妙。

  • ヘルプが無い

何故..? SoundBlasterみたいに嘘が書いてあるのも困るけど、DVDプレイヤ等の具体例を挙げた設定ガイドを用意すべきだと思う。
添付のマニュアルには"Refer to Dolby's official manual for Dolby® Home Theater V4 functions."の記述が有るが、official manualは存在しない。

  • ドライバが不安定

ボリュームダイアルがクリック可能になっていて、出力デバイスの切り替えに使用できる。が、これを連射していたらBSODした。
192kHz/24bitのような設定にしていると、CPU負荷の高いケースで音飛びが有った。これは相当いじめないと起らないが、非ASIO状態でもバッファを調整できると良いかもしれない。

  • 設定アプリがわかりづらい


設定可能項目をタブにして並べてはいけないという法律でも有るのだろうか。。というわけで、詳細設定を表示するためには個々の出力のアイコンを右クリックし、サブメニューから選ぶ必要がある。

ちなみに、個々の設定項目はWindowsの"共有モード"設定に反映される。逆に、コントロールパネルから同様の設定を行うことができる。つまり共有モードでもDolby Digital Liveを選ぶことができる(が、そのデメリットは特に説明されていない...)。

  • OpenALがバンドルされていない

Xonar U3には付属している(ただしCreativeの実装そのままに見える)。というわけで、機能的にU7はU3のスーパーセットでない。Xonar U3はDolby Home Theaterが無いかわりに、Dolby HeadphoneDolby Prologic IIxを個別に設定でき、OpenALやEAXサポートが有る。

製品情報ページでは、

ステレオオーディオを5.1chに、また5.1chを7.1chに変換してサラウンド再生を行うことができます

のように説明されているが、これを設定する方法が無い。"サラウンドバーチャライザー"と連動しているのかと思いきや、5.1出力をするとサラウンドバーチャライザーは効かなくなるのでどうもそうでは無いらしい。。Dolby Home Theaterの設定画面は、製品画像にある一枚分しか存在しない。
...ということは、Dolby Prologicの単なるデコーダとしても使えないのか。。

  • S/PDIF出力でC-MediaのDSPを使用できない

S/PDIF出力中は、ASIO以外に、C-MediaのDSP全般も使用できない。C-Mediaのサラウンドが使用できないのは別に良いとして、ベースマネジメント(Flex Bass)も使用できない。この制限はDolby Digital Liveの設定に依らない。Dolby Home Theaterはそのまま使用できるようだ。
ちなみに、C-Mediaの提供している通常のドライバ(Xear 3D)はS/PDIF出力中もサラウンドエフェクトを使用できる。 追記: ダメらしい。

  • Windowsのスピーカー設定と連動しない

このため、ASIO4ALL等ではマルチチャンネルデバイスに見えない(単なるステレオになる)。というわけでゲームからマルチチャンネル出力を行ったときに、Dolby Home Theaterのサラウンドバーチャライザを活用できないのではないか疑惑。
この辺はもうすこし突っ込んで調査する予定。Dolby Digital LiveなS/PDIFはちゃんと6chのデバイスに見えるようだ。