Radeon GPUアセンブラ向け開発環境HetPas

HetPasはRadeon向けのアセンブラPascalスクリプト言語を備えた開発環境で、Radeon向けのアセンブラ2種

を書くことができる。機能的にはイマイチだが、統合されているスクリプト言語がすごくPascalで興味深い。
環境としてはちょっと異常な感じもするが、実際にATI時代はGPGPUフレームワークとしてCALが有り、本当に直接中間コードを流すことでプログラムを実行させようとしていた。nVidiaのCudaと比べると随分原始的に見えるが、ATIは当時この上に載る環境を良くプロモートできなかった(一応、Brook+を標準として採用した)。
ちなみにnVidiaではAMDILに相当するレイヤとしてPTXが有り、アセンブラとしては一応asfermi( http://code.google.com/p/asfermi/ )のようなサードパーティツールが有る。
AMDILやPTXのような高レベルアセンブラGPU業界では普通で、Mesa(VMware)によるTGSI( http://people.freedesktop.org/~csimpson/gallium-docs/tgsi.html )など互換性のために使われることが多い - もちろん、AMDnVidiaは自社チップ間の差異を吸収するためにこれらのバイナリフォーマットを使用している。
歴史的には、この手の"コンパイラには中間言語を吐かせて頭のいいアセンブラでどうにかする"デザインはVLIWで一般的だった。Crusoeのような実行時最適化を行うデザインであったり、Nuon( http://d.hatena.ne.jp/mjt/20110131/p2 )のような静的な最適化を行うようなアセンブラであったり。