オケヒ(オーケストラルヒット)のサンプリング元

サンプリング音楽の象徴となっている感のある音色として"オーケストラルヒット"がある。

オケヒは通常の音楽シーンでもそれなりに流行したため、ダライアスのようなアーケードゲームADPCM音色としてもよく用いられた。(ダライアスのクレジット音等)
重要なのは、サンプリング音は必ず元ネタが存在するという事実で、どこかの誰かが演奏した"本物"のオーケストラヒットが存在することになる。
最古のオケヒはフェアライトCMIの音色ORCH5だと考えられていて、このサンプリング元はストラヴィンスキー組曲"火の鳥"の演奏からとされている。

このCMIのオケヒからローランドMT-32のような音源モジュールを経て、いわゆるGM(General Midi)にもオケヒは収録された。そのため、大概のPCM音源モジュール(= MIDI音源)でオケヒは聞くことができる。

サンプリングライブラリとゲーム開発環境

ゲームハードウェアのサンプリング音源にはそれなりに歴史があるが、MIDI音源として直接的に利用できたのはDreamcast(1998年)やGameboyAdvanceを待つことになる。DreamcastDSPヤマハ開発なので、XG(Lite?)音色セットが開発環境で提供されていた。(採用ゲームにはXGロゴが有る    はずだが、手元のソフトだとWebブラウザくらいしかない。。)
PS/SS/N64はスペックが十分なのでMIDIを提供していた可能性は有る。PCでは、ヤマハではなくローランドがAppleやMSに波形を提供している。
ゲームで使用されるサンプリングライブラリは(どう聞いても88ProとかProteusなもの等を除けば)由来の判然としないものが殆どで、↑のオケヒのような例は非常に稀有といえる。もっとも、人の声のような自然音では由来がハッキリしているものもそれなりにある(Mother2の"OKですか?"等)。