AMD APP SDK 2.5

AMD APP SDKがアップデートされ、OpenCLランタイムがGPUドライバに移管された。これでnVIDIAAMDのメジャーGPUベンダの両者がOpenCLランタイムをドライバと同時に配布することになった。
また、他社と同様に、OpenCLコンパイラをひとつのDLLに収め、外部のLLVMプロセスに依存しなくなった(amdocl.dllまたはamdocl64.dll)。AMDGPUベンダでは唯一OpenCLフロントエンドとしてEDGを採用しているため、amdocl.dllはEDGフロントエンドのコードも内蔵している。(nVIDIAIntelは自らもEDGフロントエンドを使用したコンパイラをリリースしているのにも関わらず、OpenCL向けにはclangをフロントエンドとして使用している。)
地味に重要なポイントは、ATI CALのサポートがdeprecatedになった点。今のところ、CAL APIを代替するようなAPIは無いように見えるので、何らかの方法でAMDILをGPUに流し込めるAPIを用意してもらわないと困る気がする。
例えば、Ocelot( http://code.google.com/p/gpuocelot/ )はCUDAプログラムをAMD GPUで実行させる可能性があるが、そのようなプロジェクトを実現するには低レベルAPIが不可欠になる。
またこのバージョンがXPをサポートした最後のバージョンになるとされている。まぁ、そろそろGPUのXPサポートはフェードアウトしていく時期だろう。。
ただ、これらのサポート終了宣言は、言い換えればAPP SDK 2.6以降ではドライバの構造が変わってくるということを示唆しているわけで、今後AMDがこの領域にどう攻めてくるのかが気になるところと言える。